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レニー・クラヴィッツ、型にはまらない新作を語る
2011年07月11日 at 10時00分 再生回数:6 ROCK/POP

レニー・クラヴィッツを特定の型にはめるのは容易ではない。22年前にアルバム『Let Love Rule』でブレイクしたときも、レトロ・ロックの色を帯びたサイケ/ファンクなサウンドと彼自身のルーツ(母親は黒人、父親は白人、宗教はキリスト教とユダヤ教のミックス)が、評論家やラジオ局の重役を困惑させた。それはその後も変わることがなかったが、「Let Love Rule」、「Are You Gonna Go My Way」、「Fly Away」、「American Woman」など、数々のヒット曲と共に、彼はアーティストとしてのキャリアをしっかりと築いてきた。

日本では8月24日にリリースされるニュー・アルバム『Black and White America』で、クラヴィッツは再び型にはめられないスタイルで業界を困惑させている。最近では彼自身のバックグラウンドというよりも、彼の作る音楽が問題のようだ。

「最近では人種の問題というよりも、いまだに型にはめられないということの方が問題のようだね。“このラジオ局では、これやあれは流さない”とかさ」とクラヴィッツはMTV Newsに語った。

「これは常に俺につきまとってきた問題だ。最近では“このラジオ局では管楽器は流さない”って感じで、楽器への差別があるんだ。“ロックだけどファンキー過ぎる”とか、“ファンキーだけどロック過ぎる”とか。人は自分の領域が大好きなのさ。自分たちの小さな世界がね」

全16曲収録の『Black and White America』では、ファンク、ソウル、クラシック・ポップ、そしてもちろんロックなど、幅広いサウンドが展開し、ジェイ・Zやドレイクといったゲスト・アーティストが参加している。レコーディング中にクラヴィッツが「型にはまる」ということを心配することはなかった。彼の唯一のゴールは、「片面に4曲収録された、クラシックな2枚組のアナログ盤のようなダブル・アルバムを作ること」だったのだ。今作はまさしく、そんな作品に仕上がった。

ジャンルこそ幅広いが、アルバムを通じて見え隠れする1つのテーマがある。それは「結束」だ。現在のシングル「Stand」でも中枢を成しているこのテーマは、アルバムのタイトル・トラックにおける中心的テーマでもある。

「とあるドキュメンタリーを観ていてインスピレーションを得たんだ…恐らくどこかに隠れている、アメリカ人グループについてのドキュメンタリーだった。彼らは現在のアメリカの姿にうんざりしている。アフリカ系アメリカ人の最高司令官がいることにうんざりしており、人種的平等には賛成しておらず、100年前のアメリカに戻ってほしいと考えている。要するに、彼らは自分たちの描くアメリカが復活するのなら、暗殺に至るまで何でもする気なんだ」とクラヴィッツは説明した。

「それはすさまじい憎悪に満ちていた。言うまでもなく、俺たちは人種差別の存在を認識している。でも彼らはどういったわけか、俺を動揺させたんだ。“本当かよ?マジで?”って思った。だから、あの曲のコーラスでは…俺は彼らに向かって、これが今起こっていることで、あなたたちは今がどういう時かを知るべきだ、と歌っているんだ。それは俺の育った境遇でもある。俺は公民権運動の後の重要な時期に2つのカルチャーの間で育った。これは両親の経験を基にしたストーリーだよ。そういうことを書くのは、俺にとってはとても自然なことだ」。

もちろん、アルバムには重い曲だけが詰まっているわけではない。「Rock Star City Life」はみだらな叙情歌だし、「Superlove」は豪華にセクシーなファンク。そして、ジェイ・Zとのコラボレーション「Boongie Drop」は、簡単に言うと「ケツ」についての曲だ。

「“Boongie”はバハマの言葉でケツを意味するんだ。でも、ただケツを振るだけの曲ではない。俺の家の近所に、日曜の夜になると人が集まってダンスする店がある。赤い電球が光り、ビリヤード台があるような店で、ミリタリーという名のDJがいるんだ」とクラヴィッツは語った。

「俺が美しいと思うのは、あの店に来る、ふっくらしたバハマの女性たちだ。自分たちが美しいと自覚していて、メディアが美しいとしているステレオタイプや嘘は受け入れない。彼女たちからは誇りがにじみ出ていて、それがこの曲のテーマだよ」

今作でクラヴィッツが探求しなかったサウンドは1つとしてない(トータルで30曲を書き上げたという)。それこそが彼の任務だったのだ。制作のためにバハマのスタジオで2年近くを費やした。そこはキャリア史上初めて与えられた、アイディアを開花させるために必要な場所だったという。
 
「夢のようなロケーションで、夢のようなスタジオだった」と彼は振り返った。「時間もあったし、この仕事を22年間やってきたことにより、俺には物事に対する視点もあった。今作はこれまでに作った中で最高のレコードだと感じているよ」

レニー・クラヴィッツのニュー・アルバム『Black and White America』

MTV News

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